全世界株式とは?ゴリゾンが全世界株式ではなく米国株式を選んだ理由

投資

この記事はこんな方向けの記事です。

  • 全世界株式って何?
     
  • 全世界株式と米国株式、どっちに投資したら良いかわからない。

全世界株式か?米国株式か?

これは、「賃貸か?マイホームか?」
並みに意見が分かれて、決着がつかないテーマです。

それぐらい、甲乙つけがたいんですよね。

いきなりゴリゾン的結論いきますね。

ゴリゾン的結論
  • 投資に手間をかけたくないし、リスクもとりたくない。
  • 投資するなら幅広く分散したい。
     ⇒ 全世界株式(オルカン or VT)
     
  • 米国の経済成長を信じているし、ある程度のリスクも許容できる。
  • 投資するなら利回りの良い投資先が良い。
     ⇒ 米国株式

ちなみに、ゴリゾンは米国株式派で、全世界株式には投資をしておりません。

「全世界株式とは何か?」
に焦点を当てながら、何故ゴリゾンが米国株式を選択したのかを初心者目線の意見を交えて書いていきます。

全世界株式とは

投資を始めて投資先を選ぶ時に、だいたいの人が検討する「全世界株式

まず、全世界株式に投資したいと思ったら、

 1.投資信託で積立投資する
 2.ETFを定期買付する

この2パターンが良くある投資方法だと思います。

投資信託とかETFとか何言ってるか分からないんですけど?っていう方は下記記事をご覧いただけると幸いです。

ゴリゾン調べでは上記「1」、「2」の投資をするんだったら、それぞれ下記の銘柄が人気かつ魅力的な投資先となっています。

  1. 投資信託 : eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
     
  2. ETF : VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)

上記以外にも色んな全世界株式がありますが、この記事ではこの2銘柄を掘り下げてご紹介していきたいと思います。

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)。通称「オルカン」。

長いので以下、オルカンと呼ばせてくださいませ。

オルカンは、有名どころの「SBI証券」でも「楽天証券」でも購入できます。しかも買付ランキングでは常に上位にランクインしています。
下記、2022/9/1 ~ 9/30の投資信託ランキングをご覧ください。

SBI証券より引用
楽天証券より引用

SBI証券では第2位
楽天証券では第3位
となっていますね。
皆が買い付けてるからと言って、良い銘柄だと決めつけるのは良くありませんが、オルカンが皆から大人気なのは良くわかりました。

じゃあ、「オルカンを購入したらいったい何に(どこに)投資することになるの?」
ということで、中身・構成を見ていきます。
下記は、SBI証券に添付してあった目論見書の抜粋になります。
(使用開始日:2022.7.23 の目論見書)

SBI証券より引用

おー。色んな国が登場しておりますなぁ。
ちなみに、取り扱い株式数は約3000銘柄とのことです。
ゴリゾンの目には下記特徴があるように映りました。

  • 先進国、新興国あわせて計47ヵ国に分散投資できる
  • 新興国にも投資できる
  • アメリカが約6割を占めている

まず、オルカンを一つ購入するだけで47ヵ国に分散投資できるのは大きなメリットかと思います。今はアメリカが世界経済をけん引している、といっても過言ではない状況ですが、今後どの国が伸びるかは誰にも分かりません。そこで、これだけ多くの国を網羅できているのは魅力的ですよね。
分散することにより、カントリーリスクを軽減できるのも良い点です。

また、中国やインドなどの新興国に投資できるのも特徴ですね。
よく「今後はインドがくる」とか聞きません?
全体の約1割とは言え、今後経済成長が期待されている新興国株式をポートフォリオに加えられるのはメリットと言えると思います。

最後の特徴いきます。これが、ゴリゾン的には最大の特徴かと思います。
それは、「アメリカが全体の約6割を占めている」ということです。
これは何を意味しているのかと言うと、アメリカの経済成長の上下により、オルカンの成績が大きく左右されることになります。

ゴリゾンは、オルカンに投資することで、世界中の株式に分散投資できて、新興国をポートフォリオに加えられて超魅力的だと思うのですが、結局、アメリカに左右される印象を受け、

「えっ?あんまり分散できてなくない?」
「アメリカに左右されるんだったら、もうアメリカに投資した方が良くない?」

と思ってしまったのが、ゴリゾンが米国株式を選択した理由パート①であります。


次、運用成績・手数料関係を一気に見ていきましょう。
引用は同じく、SBI証券に添付してあった「使用開始日:2022.7.23 の目論見書」の抜粋になります。

まず、運用成績(2018/10/31~2022/4/28:約3年半)がこちら↓

SBI証券より引用

購入時手数料・信託報酬はこちら↓

SBI証券より引用

【運用成績】
上記は、約3年半の過去チャートになりますが、右肩上がりで成長しているのが分かります。
コロナショックもキッチリ乗り越えています。
ついでに右端のほうに分配金の推移が掲載されており、すべて0円になっていますね。
どうやら、分配金は無いようです。

【手数料・信託報酬】
手数料関係ですが、まず購入手数料は無料のようです。これは嬉しい。
次に信託報酬ですが、年率0.1144%以内とのことです。
(後ほど米国株式と比較してみます。)

株式を全世界に分散して運用するって、恐らくかなり手間がかかってますよね。それでこの手数料の安さはすごいと思います。自分で各国の株式を購入する時の手数料に比べたら破格の安さとなっていますね。

VT

全世界株式のETFといえば、VTですよね。
…というか、ゴリゾンはVTしか知らないです。ごめんなさい。

VT。名称は「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」。
「バンガード」は資産運用会社の名前。
「トータル・ワールド・ストックETF」は日本語にすると、「全世界株式ETF」
要はバンガード社が運用する全世界株式ETFってことですね。


一般的に投資信託と比べて、ETFは信託報酬(経費率)が低いと言われています。前述のオルカンとどれぐらい違うのでしょうか。

先ほどの流れと同じ感じでいきましょうか。
まずは、人気度見てみましょう。下記はSBI証券から引用しました。
(2022年1月~6月の米国ETF定期買付ランキング)

SBI証券より引用

上記のとおり、SBI証券の米国ETFの定期買付ランキングでは第5位となっています。
楽天証券ではランキング外でした。(何でだろ?探し方悪かったかな?)

ETFの中では、まずまずの人気といったところでしょうか。

次、中身・構成見ていきます。
下記、バンガード社から引用して作成しました。(2022年10月時点)

割合
アメリカ60.70%
日本6.10%
イギリス3.80%
中国3.40%
カナダ3.10%
フランス2.30%
スイス2.30%
オーストラリア2.10%
インド2.00%
ドイツ1.70%
台湾1.70%
韓国1.20%
オランダ0.90%
香港0.70%
スウェーデン0.80%
ブラジル0.70%
デンマーク0.60%
イタリア0.60%
サウジアラビア0.50%
スペイン0.60%
シンガポール0.40%
南アフリカ0.40%
ベルギー0.30%
フィンランド0.30%
インドネシア0.30%
メキシコ0.30%
タイ0.30%
イスラエル0.20%
マレーシア0.20%
ノルウェー0.20%
カタール0.20%
アラブ0.20%
オーストラリア0.10%
チリ0.10%
アイルランド0.10%
クウェート0.10%
ニュージーランド0.10%
フィリピン0.10%
ポーランド0.10%
ポルトガル0.10%
トルコ0.10%
バンガードより引用

パーセンテージだけだと分かりにくいかもなので、上記、円グラフにするとこんな感じです↓

バンガードより引用

ちょっと分かりやすい円グラフなくて、申し訳ございません。
取り扱い株式数も同じくバンガードによると、9,554銘柄だそうです。(2022年10月時点)


ゴリゾン的にまとめてみます。

  • 先進国、新興国あわせて計41ヵ国に分散投資できる
  • 新興国にも投資できる
  • アメリカが約6割を占めている
  • 組入れ銘柄数が9,000銘柄以上

ほとんどオルカンと一緒です。
VT一つ購入すれば、全世界に分散できるし、新興国株式もポートフォリオに加えられる。
加えて、アメリカが6割を占めていますね。

しかし、1点だけ大きく異なる点があります。

それは、組入れ銘柄数がオルカンと比べて圧倒的にVTの方が多いということです。
オルカンが約3,000銘柄であるのに対し、VTは9,000銘柄以上もの株式に分散しています。3倍以上ですね。
分散という点においては、VTに軍配が上がりそうです。

最後、運用実績・手数料関係・配当利回りを一気にいきます。

下記は2018年~2022年10月現在までのチャートです。Bloombergより引用させていただきました↓

Bloombergより引用

続いて、経費率配当利回りをBloombergより引用させてもらいます。(2022年10月時点)

経費率:0.07%
配当利回り:2.05%
Bloombergより引用


運用実績は、チャートの実績を見る限りほとんど一緒に見えます。こちらも全体でみると右肩上がりで成長しているのが分かります。コロナショックも難なくクリア。

ただ、VTはETFと言うだけあって、経費率がオルカンより安いですね。
オルカン:0.1144%に対し、
VT:0.07%
ですので、VTの経費率はオルカンの約60%で済むという計算になります。
安すぎて、バンガード様に少し申し訳なさを感じるレベルです。


経費率の他、VTの場合、ETFなので証券会社によっては購入手数料が発生する場合があるため、注意が必要です。(オルカンは購入手数料無料でしたね。)

また、このVTは上記のとおり、配当金がでますが、ETFは配当金を自動積立することができないので、複利を活かそうと思うと自分で手動で再投資する手間が発生します。

オルカンとVTの比較

「オルカンとVTって結局、どっちが良いの?」
ということで、比較表作ってみました。

オルカンVT
種類投資信託ETF
47ヵ国
※ 米国約6割
41か国
※ 米国約6割
銘柄数約3,000銘柄約9,000銘柄
購入手数料なしなし
※ 証券会社によっては有
信託報酬(経費率)0.1144%0.07%
配当金なし配当利回り2.05%
※ 再投資設定不可
2022年10月時点

・銘柄数除いて、中身がほとんど一緒のため成績はどちらもそこまで変わらない。
・手数料・信託報酬関係はちょっとだけ、VTの方が有利。
・VTは配当金出るけど再投資不可。

…と総評できると思います。
ゴリゾン的には配当金の関係で手間をかけず、積み立てたい人はオルカンの方が良いかと思います。
全世界株式に投資しながら配当金も欲しいという人はVTになるかな。

というのも、投資信託のオルカンは毎月定額積立可能ですが、VTの方はETFなので、1口単位で購入しないといけないことから、「毎月1万円分だけ積み立てる」といった設定ができないんですよね。

「積立のしやすさ」についてはオルカンの方が有利でしょう。

全世界株式と米国株式の比較

ここまでは、オルカン(投資信託)とVT(ETF)の違いを説明してきましたが、今度は全世界株式と米国株式を簡単に比較していきます。

ゴリゾンが実際に積立NISAで投資している投資信託「SBI・V・S&P500」と「オルカン」で勝負させてみましょうか。

SBI・V・S&P500は米国株のみで構成され、名前のとおり、あの有名で皆から大人気のS&P500指数に連動する投資信託です。

オルカンSBI・V・S&P500
種類投資信託
全世界株式
投資信託
S&P500指数連動
過去3年間の
リターン
+14.91%+19.55%
購入手数料なしなし
信託報酬(経費率)0.1144%0.0938%
配当金なしなし
SBI証券を参照し作成(2022年10月時点)

比較表から

リターンSBI・V・S&P500が勝利
信託報酬SBI・V・S&P500が勝利

していることが、分かりますね。ふふふっ。

次に3年チャートで過去の動きを見てみましょうか。
まずは、オルカンから。↓

SBI証券より引用

次にSBI・V・S&P500見てみましょう。

SBI証券より引用


あれ?一緒のやつ貼り付けちゃったかな?
と思うぐらいほぼ一緒の形になってますね。

結局、オルカンの半分以上は米国株でできているんで、どうしても同じ動きになるんですよね。

SBI・V・S&P500の方がリターンも高いし信託報酬も安い。しかもオルカンとほぼ同じ動きをする

以上のことから、ゴリゾンはSBI・V・S&P500がオルカンの上位互換に思えてならないのです。

これがゴリゾンが全世界株式ではなく米国株式を選択した理由パート②です。

まとめ

  • 全世界株式に投資するなら下記2パターンがある。
     ① 投資信託で積立投資する。
     ② ETFを定期買付する。
     
  • 投資信託は「オルカン」。ETFは「VT」が人気。
    【共通点】
     ・40ヵ国以上の国に分散投資可。
     ・新興国にも投資できる。
     ・アメリカが6割を占めている。
     
    【オルカン】
     ・銘柄数は約3,000銘柄。
     ・分配金は無。
     ・信託報酬はVTより高い。
     
    【VT】
     ・銘柄数は約9000銘柄。
     ・分配金はあるが再投資自動化不可。
     ・信託報酬はオルカンより安い。
     
  • オルカンとSBI・V・S&P500を比較すると、信託報酬、リターンともにSBI・V・S&P500の方が優位。
     
  • オルカンとSBI・V・S&P500のチャートを比較すると、ほとんど同じ動きになっている。
     

以上のことから、冒頭の結論へと繋がります。

ゴリゾンが全世界株式ではなく、米国株式へ集中投資している理由としては、


「全世界株式の半分以上がアメリカでできており、アメリカの経済状況により左右されてしまう。」
「全世界株式は思ったより分散できていない。」
「全世界株式と米国株式はほとんど同じ動きをする。」
「米国株式の方がより高いリターンを期待できる。」

が主な理由になります。

「じゃあ、アメリカに何かあったらどうするんだ?」
と思われる方もいらっしゃると思いますが、それは確かにそうです。そのリスクをとれるかどうかなんですよね。

ゴリゾンはアメリカの未来を信じていますので、20年後、30年後も米国株式のリターンの方が全世界株式のそれより高いと予想してます。


以上、参考になれば嬉しいです(^^♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました